お昼のニュースで、受験の合格祈願のため『学』駅の入場券を購入する人々のことが紹介されていた。

 今も昔も変わらない季節ニュースのひとつだ。

 年配のご婦人がインタビューに応えて「一昨年もご利益がありましたから・・・」と話されていた。おそらくお孫さんかだれかの受験があって無事に入学されたのだろう。

 本当にご利益なのか?、じゃあもし受験に失敗していたら『学』駅の入場券を怨むのか、一瞬疑問に感じた。

 しかしご利益がなかったからといって、それを怨んだりせずそのことをあっさり流せるのも日本人の特徴だ。

 もしご利益がなかったときにどうなる・・・、なんて余計なことを考えてしまったのは、世界にはちょっとしたことで過剰に反応したり逆恨み的な報復行動に出るような人々のニュースを連日見せられているからかもしれない、なんて思った。

 そう考えたとき、日本はつくづく平和な国なんだなと感じた。

 世界中のいろんなところで、こういった平和な季節ニュースが報道されていればいいのに。

 ふと見上げた空は冬にしてはよく晴れた青空だった。

 なぜか、自分が重松清の小説によく出てくる人物キャラになったような気分になった。

 

 ちなみに、『学』駅の入場券を5枚購入すると”御入学”になるそうです。